人が輝く瞬間






これは僕が中学生の時に、教室で起こった衝撃的なお話です。





僕は子供の頃から、お笑いには興味を持ち、
いつもクラスを笑顔にする事を使命と考えていました。



他の文章の中にも少し書いてますが、
僕が第一に考えるのは常にクラスの雰囲気。

僕は、あんまり普通の人じゃないようなので、
いろんなことが僕の周りで起こるのですが、


「他人に迷惑をかけたらあかんで」


という母の言葉を忠実に守っていました。





また、自分に何かが起こった時だけでなく、
クラスの雰囲気が暗くなった瞬間、使命を感じ、
戦いの大地(笑い)に出て行くのでした。





つまり、僕にとってクラスの笑いは聖域。





目立つことを目標にしていたわけではないのですが、
笑いは、かぶせても自分が手中におさめたかったのです。




しかし、今でも忘れない中学3年の歴史の授業。


僕には拾いようの無い、出来事が起こったのです。











いつものように繰り広げられる歴史の授業(平川先生:通称:ごりポン)





この先生は野球部の監督もしており、筋肉質の肉体派。


面白い先生ではあるのですが、忘れ物をした場合は、

ケツバット



本物のバットじゃないですが、
修学旅行で買ってきたらしい、My警棒を用いて、
生徒に体罰を食らわせます。



・・・その頃は、恐ろしかったものです。(もろ体罰ですが・・・)







つまり、中途半端な事が許されない授業だったんです。

なのに・・・

なのに・・・・











あの出来事は起こってしまいました。











ごりポン「じゃ、問題だすぞ〜。」


いつもの声が教室に響きます。








この授業では、生徒を指名して解答させるときには、
いつも列のすみっこから、順番に当てるタイプの授業です。








ごりポン「戦国時代には、大名の力はなんと米の単位で測られとったんや。



さて、じゃ、その単位ってなんや?」








俺(心の言葉)うっ、石(こく)だよなぁ・・・




俺(心の言葉)でも、石って米の単位やったんかぁ。しらんかったぁ。











先生が、指名に入ります。



ごりポン「鈴木(仮名)、なんや?」









鈴木「え〜〜、米の単位なんですか〜〜、







合(ごう)!?」








俺の心 (^-^;









ごりポン「あほか〜、こんな手ですくえる単位で計れるかぃ!」




俺(心の言葉)みんなも、石ってのはわかってても米の単位って知らんから不安なんかなぁ










ごりポン「次、山田(仮名)」





山田「えー、なんやろ、、、















升(しょう)!?」





(^-^;;


ごりポン「なんでやねん。ビンで量るかいなっ!えーかげんにせーよ!」












ごりポン「次、川田(仮名)」



川田「わかった! 俵(ひょう)や!!」









ごりポン「おまえらなぁ〜、わざとまちがっとんやろ、、なんでそうなんねん。しつこいねん」










そろそろ、当てなくては・・・という焦りがクラスに広がります。







ごりポン「次、北島」










きました。こいつです。

こいつが今回の主役です。(思い出の)







北島くん、通称:さぶ





当然、北島三郎からとられている。








彼は、明るいやつではあったが、
勉強はさっぱり。運動も微妙。
ある意味、目立つことはタマにはあった。



少なくとは、俺にはそれ以上には見えなかった。
彼のことを俺はみくびっていた。





しかし、未来は残酷なものだ。
突然やってくるのだ。





未知の領域が。




人はある時、突然輝くのかもしれない。
こう初めて感じたのは、この時だったかもしれない。。。












ごりポン「おい、どーした、北島っ」












さぶ「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん。。。」





















さぶ「500CC(ごひゃくしーしー)」












俺 ∑(‾▽‾;





ごりポン「なめとんのかっ!(笑」














や・・・やられた・・・・

よ・・・予想外だった・・・

あまりにも予想外で、やじつっこみすら出来なかった・・・



つっこみ所が多すぎると、つっこめねーーー!




せ・・・せめて・・・・

CC(しーしー)って単位で答えてくれ・・・

なぜ五百をつける必要があったんだーーー、、、












いろんなツッコミが頭をよぎりました。

しかし、どれもそれにふさわしいと思えるものは無く、

むしろ、すでにタイミングを逃していました。














見直したよ、さぶ。

お前、いけてる。





俺はお前に負けないと誓ったよ・・・。